音楽の構成の話。
みなさま、こんにちは。
レ~はレモンのヒダマルです。
物事には「型」というものがありまして、技術の習得には欠かせない視点です。型を知った上で破るのは「型破り」、型を知らずに進むのは「型なし」です。
で、ヒダマルは分類とか分析とかけっこう好きなほうなのですね。小説の仕組みなんかバラバラに分解して吟味しますし。心も同様、机の上にどちゃっと置いてメスで分解していくような分析を好みます。
音楽にもですね、分かりやすい「型」があるので、それをちょっとヒダマル的に考察してみたいと思います。
パターン1 【だいたいコレ】
(少なくとも日本では)大抵の曲に共通する構成があります。
Aメロ
Bメロ
サビ
です。
これが基本です。
更に、
Aメロ
Bメロ
サビ
大サビ
サビ
も典型的です。「大サビ」がなくて「Bメロ」というパターンもありますね。『ここでキスして』はサビのまま突き進む。ガッシュのOP『カサブタ』は熱いけど、サビ後のBメロも大サビもないんですよね。ちょっともったいない。
更に更に、
サビ(の一部)
Aメロ
Bメロ
サビ
大サビ
サビ
もよくありますね。アニソンにも多い、個人的に最も熱い構成です。『ようこそジャパリパークへ』がキッチリ当てはまります。いや、あれはラストにもうワンセンテンスあるか。「余韻サビ」? こういうのにしっくりくる言葉を当てはめられたら気持ちいいですよね。「負の性欲」は見事だと思います(この話題しすぎて嫌われたけど)。
ちなみに大サビの最高峰は『ギブス』。「また四月が来たよ、同じ日のことを思い出して」にゾクゾクきます。
あっあっちがう!
『One more time, One more chanse』だ!! 最高峰更新!! ゾクゾクってもんじゃねぇよぃ!! 『秒速5センチメートル』はいっとう好きなアニメだかんね!!
【山崎まさよし】『One more time, One more chance』東京文化会館ライブ映像到着!
ほんとヒダマルの人生だよなとおもう。
まだ夢に見るもんな。
……あ、でもこれはまた構成ちがうな。
パターン2 【ムーンライト伝説】
上に書いた構成が最もポピュラーではあるんですが、もうひとつ、忘れてはいけないお馴染みの構成があります。
Aメロ
Aメロ
サビ
Aメロ
です。
意外とですね、この構成の曲って多いんですよ。パターン1ほどではないものの、このふたつの構成でだいたいの邦楽は分類できると思います。
代表作は、セーラームーンのOP『ムーンライト伝説』。
ヒダマルが好きなamazarashiさんの曲にもあります。アニメーションもすてき。
パターン3 【前後サビ?】
パターンと言っていいものか、ちょっと分析・分類が難しい例外的な構成の曲もあるにはあって。
例えば『ラムのラブソング』。
冒頭の「あんまりソワソワしないで」からの「好きよ」16連発は、あれはあれでサビ? 的な魅力があるんですよね。分類上のサビは「あぁあ~~~~男のぉひぃとって~~~~」なんですけど。
らんまの『じゃじゃ馬にさせないで』も同じような構成です。前者よりはサビのサビっぽさが薄いけど。
ヒダマルはこれを「前後サビ」と呼んでいます。曲の頭とお尻を挟むように配置されていることが多いので。
つまり、
前後サビ
Aメロ
Bメロ
サビ
前後サビ
です。
お手上げ。 【めざせポケモンマスター】
で、ですね!?
こうした分析・分類に収まらない問題作、いや問題曲ってのもあってですね!?
『めざせポケモンマスター』です。
「たとえ火の中水の中草の中~」は前後サビっぽいけど、後ろには配置されてない。
「マサラタウンにさよならバイバイ~」はAメロだろう。
「鍛えた技で勝ちまくり~」はBメロだ。
「いつもいつでも~」はサビと見ていいだろう。
では「あぁ憧れのポケモンマスターに~」はなんなんだ。
これも大サビか。分類的にはそこがしっくりくる。
ただ、通常なら大サビの後に本来のサビが来るのに、それがない。クライマックスを〆てる。というか大サビ的な配置にはサビが置かれてる。通常の大サビ的な運用はされておらず、なんだろう、「+aサビ」というか「追加サビ」とでも呼ぶべき立ち位置にある。
つまり、全体を腑分けすると
前後サビ(前のみ)
Aメロ
Bメロ
サビ
前後サビ(前のみ)
Aメロ
Bメロ
サビ
追加サビ
サビ
サビ
追加サビ
という、他に類を見ない構成と言える。
この構成の曲をですね、ヒダマルは他に見たことないんですよね……。特殊すぎんだろと思います。
他に知ってる方がいたら教えてほしいです。
まとめ。
曲の構成を分類するの、一度は記事にまとめたかったのです。スッキリした。
洋楽はこう、クラシックはこうなど、邦楽に限らずこうしたパターンは存在してるのだろうと推察します。そういうの知りたいなーと思ったり。ぼんやり。
コンテンツの中身をスパスパ切って分類・分析などするのは面白いですよ。お勧めです。ヒダマルの本業、小説作りや小説アドバイスにも大いに役立つ視座です。それこそブログの文章構成にも。
身も蓋もない感じにはなるものの、「型」を知らなきゃ始まらないのでね。守破離守破離。