『ゲゲゲの鬼太郎』第89話感想 【妖対法を考える】
みなさま、こんにちは。
「手の目の呪い」を観たヒダマルです。
「自ら三十六カ所を刺して絶命した遺体」を前にするというのっけからヘビィな展開。「子ども向けアニメで死を扱うなら軽々しくハッピーエンドにするな」とヒダマル前々から主張していますが、今回は言うことなしでした。(何様)
「妖対法」を考える。
今回の騒動、昨今被害が拡大するばかりの妖怪事件を重く見た日本政府が「妖怪による不当な行為の防止等に関する法律」略して「妖対法」の施行を目指していることを察知したぬらりひょんのリアクションなんですが。
なにはともあれ、
日本政府の動き遅せぇな!?
(カミナリ風)
妖怪城の出現やかみなりによる女性記者殺害や妖怪獣による首都崩壊事件や魔猫による鳥取乗っ取りなんかのときにもっと真剣に対策を考えて取り組んでいればバックベアード襲来時やその後の西洋妖怪個人プレー諸々でも助かった人が多いだろうに……! そんな悠長に動いてるから国民の安全を守れないんだよ……!
とか考えるあたりヒダマルも大人になったというか……! 立場が庶民だもんな……!
まぁしかし良い妖怪がいる一方で人間に積極的に危害を加える妖怪もいるわけでそれを食い止めようとか何とかしようとかいう姿勢と能力(武力)の行使はそれこそ鬼太郎のスタイルなわけで、妖怪側にのみそれらを期待する・保持させるってのは色々とフェアじゃないよなと思いますよヒダマルは。共存を望むなら。
今回「妖怪に効く銃器」の存在が明らかになりましたが鬼太郎が「ゆびでっぽう!」ってやってるのとあんまり変わらん。個人の正義を超えたところで運用されるので安全でもある。
その実法案の内容は妖怪への差別と抑圧あるいは虐殺である危険も否定はできないので政府側もそうした瑕疵を疑われたくなければ妖怪側の識者、それこそぬらりひょん先生なんかを取り込んでおくべきでしたよね。我らが鬼太郎は向いてないだろうなぁ。
【『ゲゲゲの鬼太郎』公式サイトより引用 ©水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション】
ぬらりひょん先生って結果的に破壊活動に向かうから迷惑なテロリストになってるだけで、主張の方向性自体はそんなに悪くないというかこういうパーソナリティって人間にもいるよそこそこ。
鬼太郎が個人間のあれこれを泥臭く解決する立場なら、もうちょい上のほう・仕組みのほうから泥臭く変えていく人もいていいじゃん必要じゃんと思うんだよなぁ……。
まとめ。
「この世はまだらにできてんだ。白黒はっきりさせたらしんどいだけだぜ……」というねずみ男の言葉が染みますな。うむうむ。
どうでもいいけど、バックベアードは「様」、ぬらりひょんは「先生」って付けてしまいます。
次回は「アイドル伝説さざえ鬼」。
鬼太郎がアイドルデビュー……? かまぼこ奇譚の実例もあるし可能性は秘めてるぞ……! 目指せ男の娘!