ヒダマルのアニメ日記。

毎日午後8時に更新するアニメ感想ブログ。アニオタ・元保育士・隠れアスペルガーと、三拍子揃ったヒダマルがお送りします。

モーリーのメモ

アンパンマンと暴力の話。

 

 みなさま、こんにちは。
 ちょっと真面目なヒダマルです。

 

 今日はね、巷で話題の『アンパンマン』について。

 ヒダマルこれでも保育士ですからね、国家資格持ってますからね、国家資格なのに24歳当時年収216万円(手取りじゃないよ☆)てどういうことだコラこれで車買って恋愛して子ども生んで育てながら奨学金返せると思ってんのかアァン?

 という方向に行きそうな所をグッと我慢して軌道修正してね、アンパンマンですよ今日はアンパンマンの話ですよ。

 

 

「「アンパンチ」という暴力行為を目にし続けた子どもは、暴力的になるのではないか」

 

 

 という激論がTwitterで交わされていますが、まぁ世論の大勢は「その程度で暴力に傾倒するわきゃないだろ」なんですが、保育士としての立場からちょっと論じられるなコレ、よし語ってみようと思い立った次第です。きまぐれです。

 

 

 

 結論から述べます。

 YESです。

 

 

 子どもは目で見たことを真似して吸収していきますので、特に一歳児なんかはもう物真似の天才ですので、アンパンマンを見て育った子どもは「アンパンチ」を繰り出す可能性が高くなります。問題解決の手段として「アンパンチ」を選択する可能性が高くなると考えられます。

 

「相手はばいきんまんで」

「私はアンパンマンなのだから」

「この暴力は正義である」

 

 とまぁれんこんさんの如くあな~の開いた三段論法を構築させ、アンパンチします。

 

 

 アンパンチされた子は、たまったもんじゃないですね。

 ばいきんまんじゃないですもんね。普通に痛いですね。泣きますね。よしよしですね。いたいのいたいのとんでけーですね。
(余談ですが、ヒダマルの「いたいのいたいのとんでけ」は本当に効果があります。程度によるけど)

 

 

 アンパンチした子も、間違ってますね。

 それは暴力ですもんね。ひとを殴ってはいけませんね。叱られますね。嫌われますね。友達と関わる機会を逸してしまうかもしれません。

 真面目な話(いや本当今回は徹頭徹尾真面目な話しかしてないんですが)、年齢が上がれば上がるほど、こういう子にはケアが必要です。他人との健全な関わり方を伝える必要があります。

 

 

 では?

 

『アンパンマン』は子どもたちにとって害悪であるからして、視聴させない方がよろしいのか?

 

 

 結論を述べます。

 

 人間を知れ。

 

 

 あのね……!!

 

 アンパンマンを見ようが見まいが、ヒトは暴力をおぼえるよ……!!

 

 

 人間をなんだと思ってるの、子どもは人間じゃないと思ってるの……!? 終始ウフフフアハハハ言ってるエンジェルたちだとでも思ってるの……!?

 

 アンパンマンを見ようが見まいが、子どもは子どもを傷つけるし、傷付けられるし、それが健全!

 

 そーゆー経験の中で加減をおぼえてくの!

 子猫がにゃーにゃーいいながらじゃれ合ってるのと同じ!

 見守りつつ危険なときは諭すの! それが大人の役目なの! アンパンマンの有無は関係ないの!

 

 

 ていうかね、幼児の最大の攻撃は「かみつく」「ひっかく」だからね!?

 世界観むしろポケモンだかんね!?

 

 

 主に0~2歳児あたり、言葉が出ずに感情が先走ってパックゥ噛みつくからね!?

 

 なんなら特に理由もなく噛みつくからね!?

 

 

 噛みつけばクッキリ痕のこるしひっかけばミミズ腫れだし顔に傷でも付こうものならさぁ大変(だいたい綺麗に治るから大騒ぎすな! 保護者!)、アンパンマンのおかげで「アンパーンチ!」ってやってるならむしろ平和だかんね!?

 

 そこんとこ計算に入れてから批判してっか!?

 

 

 

まとめ。

 ふぅ。

 

「アンパンマンの影響で幼児が攻撃的になる可能性はありますか専門家としてご意見を!」と問われれば「YES」で即答なんですが、そういう表層的な問題は誤差みたいなもんなので気にしなくていいですよ~むしろ普段の関わり方が大切ですよ~という「むしろこっちが専門家として大事な見識」はメディアで伝わり辛いというね。

 人間は「分かりやすさ」が好きすぎるのだ。

 

 

 アンパンマン問題、根底には「人間だけは(我が子だけは)特別」っていう無意識があるんだと思います。この感覚がレベルアップすると「人間だけは生きてて(怪我しないのが)当たり前」になりますからね。こういう親います。現代日本じゃまぁ無理もないのかもしれませんが。

 生きてるのは奇跡で、死ぬのは当然です。死や怪我の可能性がないのは、死んだ人間だけです。

 

 人間だって動物なわけですから、ワガママ言いたいときは直情的に暴力で訴えるのが最もローコストなんですよ。そんなオイシイ方法取らないわけないんですよ本能的に。常日頃やってる大人いるでしょう。腐るほど、とは言いません、そういうのはぜんぶ腐ってます。

 まぁ大抵の大人はもっと小狡い手段を取って相手をコントロールしようとしますが。期待したり、ガッカリしたりね。

 

 暴力へ傾倒するのはヒトとしてある意味当たり前で、そういった方向性を矯正するために「親」だったり「しつけ」だったりがあるという……! この当然を分かってない……! もどかしい……!

 

 ブログ弱化月間なのに真面目な話つくっちゃったよ……。

 

 

 

※ほとんどの親は「子どもからのアンパンチつれぇ」という晩酌の席の愚痴レベルで語っているのは承知しています。お疲れ様です。いつもありがとうございます。

※「じゃあ見せなきゃいい」はその通りですが、アンパンマンの影響力をやや甘く見ています。

※「アンパンチがいけないことと躾るのが親の役目」これは社会の役目だと考えています。親になるには免許が要らないので、全員が全員しつけに成功する訳がありません。