『ゲゲゲの鬼太郎』第54話感想 【同じでは……?】
みなさま、こんにちは。
「泥田坊と命と大地」を観たヒダマルです。
や~~この世知辛さ。
人間と自然のエゴとエゴ。
人類社会の闇をえぐってきますねぇ鬼太郎。絶好調ですねぇ。
エゴとエゴ。
開始12分の時点で泥田坊とエンカウントしたことから、「あ、今日は一筋縄じゃいかない回だな」とは予想できました。
「赤子さらいの姑獲鳥」と同じパターンですね。
【『ゲゲゲの鬼太郎』公式サイトより引用 ©水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション】
ただ単純に「悪いヤツを倒して終わり」じゃなく、人間側の都合と妖怪側の都合がぶつかり合っておりました。
お金と仕事と社会と未来、しがらみなりプライドなりがある人間と、妖怪側のシンプルな要請とのシーーソーーゲーーム♪ でした。
それにしても、「田を返せ~」って怒り狂ってた泥田坊がかわいそうな感じに扱われていましたが、そこだけはちょっと違和感があります。
自分の感情と都合だけでとにかく暴れまわってるって、人間よりタチ悪いような……。そもそも泥田坊も元人間だし。
子ども向けアニメ主人公の限界。
ハリウッド作品なんかで顕著ですが、エンタメ作品にはあるセオリーがあります。
「子どもと動物は死なない」です。
こちら、『SSSS.GRIDMAN』における「死」を論じた寄稿記事でも語っております。
新条アカネの救いと償い…『SSSS.GRIDMAN』はハッピーエンドなのか?
斯様に世知辛い鬼太郎でもそこは子ども向け作品、子どもと動物をそう易々と死なせるわけにはいきません。
つまりあそこで親子を見捨てられない所が、鬼太郎の限界だなぁと……。まぁこれも、大人の事情ってやつさね……。世知辛ぇやな……。
『墓場鬼太郎』だったら違うけど。
まとめ。
しかし、青い炎になって消えてったわけではないので、また何十年後かに、泥田坊は復活するんでしょう。結論は先送りです。なんだかね。
「体内電気&髪の毛針」のコンボシーンは見事でした。いつもより作画がよかった気がします今回。
あのとき憎しみの目を向けられた子どもに、「ありがとう」と伝えられる今日よ。
次回は「狒々のハラスメント地獄」。
石動零くんどこいった。