『ヒーリングっど♥プリキュア』第11話感想 【幼児の言語理解システム】
みなさま、こんにちは。
「力を一つに! ミラクルヒーリング!」を観たヒダマルです。
まさかの三体同時出現、からの二話続きです。成長を続けるメガビョーゲンがあと二体もいますどうしましょう。
と思ったら一体目は開始直後にやっつけました。開始五分くらいで必殺技撃たなかったかな。
……そういえば、不殺の誓いを守り「浄化」「お手当」のスタンスを取り続けるプリキュアの技に「必殺」の二文字を当てるのってどうなんだろう。必殺じゃないよな明らかに。
ヒーリングオアシス!
メガビョーゲンの成長に、未来を諦めかけたエレメントさん! 必死に励ますキュアグレース! エレメントさんを助けたいという正義の心が集まったとき、プリキュアに新たなヒーリングボトルが託された!
三人の力を合わせた新必殺技「プリキュア・ヒーリングオアシス」により、地球の健康は守られたのだった……。
ちょいとご都合主義で小説アドバイスならおそらくツッコまれる展開ですが、そこはそれ、日曜朝の女児向けアニメだからこれでいいのさ。友情と努力があれば勝利が舞い込む、当然の流れさ。
【『ヒーリングっど♥プリキュア』公式サイトより引用 ©ABC-A・東映アニメーション】
子ども向け作品における言葉選び。
……ぐっ、今回こんくらいしか感想が出てこないぞ……っ。もう一回観れば出てくるだろうけどそれもなぁ。
大体さぁ感想記事作るアニメが日曜日に固まりすぎなんだよ。連続視聴してたら内容忘れるよ。デジモンが熱すぎてそっちに意識持っていかれるしなぁ最近は。
というわけで、ちょいと保育士的なお話をしてお茶を濁します。
次回は「以心伝心!? チームワーク大作戦」なんですが……、
ヒーリングっど♥プリキュア 第12話予告 「以心伝心!?チームワーク大作戦」
プリキュアの想定視聴者は幼児です。広く取っても2歳~6歳? 断言はできないけどそんなところでしょう。小学生だともう卒業、あるいは見てるにしてもそんなに前のめりには没頭してないものと思われます。
で、対象の幼児はですね、「以心伝心」なんて言葉はまず知りません。
サブタイトルを付けた方がその点に思い至らないとは考えにくく、分かった上でやっているのです。間違いなく。
ではなぜテレビの前のちびっ子が知らない「以心伝心」なる四字熟語を使用するかと言いますと、「その意味は中身で伝えられるから」です。上の予告を観れば「なんとなくこういう意味なのかな」と想像できるため、ちょっと難しい言葉も使えるんです。
子どもはおそらく「諦めちゃだめ」「特訓」「みんなの心を一つにする」あたりの言葉と「以心伝心」を繋げます。「チームワーク」もヒントになります。
これではちょっと不安定ですが、本編を観ればもっと正しい理解に近付くでしょう。
この仕組みは、絵本でも見られます。
読み聞かせで「この言葉はまだ知らないから、簡単な言い方に置き換えよう」なんて考えなくてもいいのです(対象年齢があまりに離れている場合は問題です)。
例えば『おおきなかぶ』には、かぶの大きさを表すのに「とてつもなく」という表現がありますが、子どもが意味を知らなくても問題なく伝わります。なぜか。
おじいさんが「とてつもなく」を体で表現しているためです。
絵本を持っている方は確認してみてください、「とてつもなく」のページのおじいさんのリアクション芸を。「あぁ、なるほど」と思いますから。形態模写したくなりますから。
「とてつもなく」とは、「こんなにビックリするくらい」だと分かりやすく伝えています。ありがとうおじいさん。
まとめ。
であるからして(言ってみたかった)、相手が子どもだからといってあまり気を張る必要はないのです。大人の言葉を普通に使っても意外と通じますし、通じないとしても無意識的に憶測を巡らせて理解の糧にします。そうして言葉を吸収していきます。そういうもんです。
もちろん、どういう意味か聞かれたり、「明らかに分かってないな」と予想される場合には、相手の知識レベルに合わせた分かりやすい単語での説明が求められます。
ふぅ、定期的に実力を示さないと保育士だって忘れられそうだからヒダマルは大変だぜ……。