四歳児VS三十歳児の話。 【育児な話】
みなさま、こんにちは。
電撃大賞一次落ちに泣くヒダマルです。
「電撃の一次選考くらいいつでも通れる」て言っちゃってますからね。
数年前に作った小説とはいえ、自信もそこそこあったんですけども。慢心てやつかいね。小説に関してここんとこ、プライドを丹念に打ち砕いてくる事案おおいよね。
で、本来ならばここで、「落ちたよこんちくしょう!」なんていうエントリーを上げるのがブロガーかつ小説書きとしてまっとうな所なんですが、いかんせん今、甥っ子ちゃんが泊まりに来ております。
クラウドファンディング企画公開と電撃大賞一次選考結果発表の間にジャスト収まる形の、まぁなんとも言えないストライクゾーンでのお泊りイベントであります。ちょっとキャパ超えてます。さっき帰ったけど。
というわけでちょーっと時間が取れないので、とりあえず今日は、甥っ子ちゃんとのほっこりエピソードで時間を稼いでいこうとおもいます。
ゲーセン楽しい。
近くの公園で一日を潰すつもりが、遊び惚けてる途中に甥っ子ちゃんなんと失禁。
おいおい……。四歳児だぜあんた……。自分の限界知っとけよ……。と思ったものの、ま、ゆってもまだ四歳ですから。何事も経験です。
家に帰って仕切り直しとなり、また同じ公園に行くのもなんなので、ヒダマル行きつけのイオンで遊ぶ流れと相成りました。
最近のアミューズメント施設って凄いですね。ヒダマルは音が大きくてうるさい場所が苦手なんで疎いんですが、仮面ライダーに変身して遊べる筐体なんてあるんですよ。
こんなの。
カメラの前に立つと、その人の体形に合わせて仮面ライダーになった映像が画面に映されるんです。すごくないですかこの技術。年中さんがやると、ごらんの通りちんちくりんですが。
ファンであれば大人も遊びたくなるようなエンタメだと思います。ヒダマルもちょっと……、したいと思った……。今度やろうかな……。
アンパンマンポップコーン作り。
ひとしきり遊んだあと、おやつタイムな頃合いとなり、ヒダマルぴーんと来ましたね。
アンパンマンポップコーンを食べようと。
アンパンマン印の作りたてポップコーンが食べられる自販機? が設置してあってですね、前々から気になってはいたのです。食べたいなーと思っていたんです。でも、流石にほら、三十歳児が一人で挑むには厳しい雰囲気を醸しているのです。
みてこれ。
このビジュアルを前にして、三十路の九州男児ひとりに何ができるだろうか?
といったジレンマから、アンパンマンポップコーンとヒダマルとの距離は縮まらない運命にあったのです。
しかし。
今日はちがう。
甥っ子ちゃんという、イレギュラーな要素があるではないか。
「ポップコーンがたべたい? え、アンパンマンの? も~~しょ~~~~~~うがないな~~~~、そんなにねだるんだったら買ってあげようかなぁ~~~~」
というポーズが取れるではないか。
このチャンスを逃さない手はない。
保育士の技術を悪用応用し、甥っ子ちゃんの興味をそれとな~く誘導して、アンパンマンポップコーンを一緒に食べる流れに持ち込みました。プロの腕なめんなよ。
200円を投入し、ポップコーン作りに挑みます。甥っ子ちゃんと一緒ですから、場違い感もありません。
育児、そうこれは育児です。甥っ子ちゃんへ貴重な体験をさせるための、未来への投資です。何を恥ずべき点がございましょう。
ハンドルをくるくる回して、アンパンマンのポップコーン作りを応援する際も、
グルッグルンに回します。
全力です。甥っ子ちゃんより全力です。大人が真剣に努力している姿を魅せるのに、どんな不都合がありましょうか。反論があれば聞いてみたいものです。
そして、アンパンマンポップコーンは見事完成。
甥っ子ちゃんと一緒にベンチに座って、おやつ休憩と洒落込んだのでした。
しかし……、
ヒダマルは、人間の愚かしさを甘く見ていました……。
四歳児VS三十歳児。
カップに入って出てきたポップコーンは、甥っ子ちゃんの手に渡りました。それはそうでしょう、彼が求めたために仕方なく買ったのですから。ヒダマルは付き合ってあげているのですから。
そして一緒に食べ始めるも、甥っ子ちゃんの持つポップコーンは徐々にヒダマルから遠ざかります。
ヒダマルが取ろうと手を伸ばすと、彼の片手で塞がれます。
おい。
おいおい。
まさか貴様、独り占めする腹ではなかろうな?
四歳児だからといって、何でも我が通ると思うなよ?
出来たてのアンパンマンポップコーン(塩味)が思いのほか美味しかったのは認めるが、ヒダマルおじさんの参戦を拒否するってなぁどういう了見だ?
「一緒に食べよう」という前提条件を忘れたとでも宣うつもりか?
甥っ子ちゃん、あなたは確かに掛け値なしの幼児だが、こちとら数年単位で楽しみにしてたんだ、アンパンマンポップコーン。
令和初めの7月に、ようやくそのチャンスが訪れてんだ。
この件に関しちゃぁ、そう簡単に退くわけにゃいかねぇんだよ。
ヒダマルが伊達や酔狂で三十歳「児」を名乗っていると思うなよ?
てなわけで、甥っ子ちゃんのガードをかいくぐりつつ地道にポップコーンを食べていると、ついに彼から正式な宣戦布告を受け取りました。
甥っ子ちゃん
「いっぱい取ったらだぁめ~!」
ヒダマル
「あなた いっぱい あるやん!!」
「カップの中にいっぱい入っとるやん!」
「一緒に食べるって約束したやん!!」
「ヒダマルも食べたいき買ったんやん、甥っ子ちゃんのはカップの中にまだいっぱいあるやん!!」
「これぜんぶ一人で食べたら晩ごはん入らんくなるけん、一緒に食べんとだめやん!」
「ヒダマルも 食 べ る き ね!!」
とまぁ、四歳児と三十歳児のガチバトルを繰り広げる沙汰になりましたとさ。
まとめ。
最終的にはヒダマルが大人になって、あまり追求しないことで甥っ子ちゃんの空腹を満たしてやりましたが……。くぅ、シェアする前提をしっかり伝えておけばよかった……!
甥っ子ちゃんをアンパンマンポップコーン自販機の前に連れて行くことにばかり意識が向いて、その後の展開を読めなかったヒダマルの敗北だ……! 保育士としてもまだまだってことだな。
次はこう易々と行かないからな……!
首を洗って待ってろ、甥っ子ちゃんよぅ……!