ヒダマルのアニメ日記。

毎日午後8時に更新するアニメ感想ブログ。アニオタ・元保育士・隠れアスペルガーと、三拍子揃ったヒダマルがお送りします。

モーリーのメモ

地元な話。 その9【旧伊藤伝右衛門邸・二階座敷/白蓮居間編】

 

 みなさま、こんにちは。
 伊藤飛騨丸です。

 

 前回の「地元な話。 その7【旧伊藤伝右衛門邸・北棟編】」から五ヶ月の時を経て、地元な話の名物シリーズが復活しますよ。刮目っすよ。

 

 おさらいしておくと、旧伊藤伝右衛門邸とはその名の通り、伊藤伝右衛門という大富豪の邸宅だった場所です。

 一代で財を成した叩き上げの炭鉱王・伊藤伝右衛門さんは、政略結婚的に華族の女性をお嫁に迎えるのです。

 その女性が、歌人として名高い柳原白蓮さん。

 

 波乱万丈を絵に描いたような人生を歩んだ女性であり、朝ドラ『花子とアン』でも取り上げられたので、ご存知の方は多いかと思います。

 そんな白蓮さんが暮らしたお部屋を、覗いてみます。

 

 

 

階段。

 蔵を除けば唯一の二階へ潜入しますよ。位の高い華族出身の白蓮さんを迎えるためだけに増築されたとかなんとか。お金持ちはやることが違います。

 そういえば、九州初の水洗トイレ(地元な話。 その7)も彼女の要望で作られたそうな。平気で歴史に手をかけるスタイルです。キャラ立ちすぎです。

 

 なぜか階段入り口の写真がなかったので、途中から振り向いてぱしゃり。

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 踊り場で180度回ります。

 ヒダマルは階段のある家に住んだことないので、こういうのけっこう憧れます。

 

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 途中、視線の高さにとあるギミックが現れます。今回のハイライトなので、後述します。

 左の襖の先が、白蓮さんのお部屋となっております。

 

 ……関係ないけど、「~になります」っていうバイト敬語、日本語として間違ってるって知ってるはずなのにどうして猫も杓子も大人も使い続けるんでしょうね。

 言葉の変化が一概に悪いとは考えませんが(生きてる証拠です)、個々人でこだわるトコはこだわろうぜと思ったり。

 

 まぁそういうヒダマルは「~たり」を単独で使うことにそんなに抵抗はないし、「ら抜き言葉」も使う派ですけど。後者は意味が限定されるので、言語としての機能美の問題です。

 

 アクロバティック閑話休題。

 

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 階段を登り切って、上から一枚。

 この立体感素敵ですね。ゴムゴムの大蛇砲(カルヴァリン)を彷彿とさせる直線美ですね。

  

 

二階座敷/白蓮居間。

 階段を登り、襖をくぐると……、

 

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 十六畳の空間がお目見え。白蓮さんのお部屋です。

 とりあえず、色んな場所からのショットをどうぞ。

 

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 天井は高いし、床とベランダ(?)に加え景色も当然良いので、畳数以上の広さを感じます。 

 そこかしこに竹が使われていて、清潔感がありました。

 

 

躙り口。

 さて、最も有名なギミックに関して言及しますかね。

 でもその前に、

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 銀箔の襖!?

 これのことか。

 

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 確かに、四角い箔が貼られてた跡があります。いや、今も現役なのか……? 貼ってあるの? 銀箔?

 

 まぁ置いといて、こちらにご注目。

 

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 階段の途中にも見えていた、謎の四角です。

 上の障子は階段への採光用でしょうか。重要なのは下側です。茶室の躙り口を模しているそうな。

 

 実はこの四角……、

 

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 開くのだ。

 見学者は施設にお触り厳禁なのですが、ちょうど良い所に団体さんと案内の方がいらっしゃって、スパンと開けてくれました。めっちゃラッキー。

 

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 何故にこんな仕掛けがあるかと言いますと。

 白蓮さんは、この部屋に誰も入らせなかったそうなんです。些末な用事や食事などは、この躙り口から応対していたそうな。

 

 写真にはありませんが、出入り口付近の天井には長方形に区切られた、なんというか仕切り? みたいなボーダーが表現されていて、それ以上は踏み込ませなかったそうです。布団の上げ下げなんか自分でやってたんですかね。

 まぁなんですね、要は超めんどくさい人だったんですね。

 

 せっかくなので、階段側からも覗いてみます。

 

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 小窓からしか顔を見せない大富豪の奥様です。何度も言いますが、キャラ立ちすぎです。小説にキャスティングしたい。

 

 

二階からの景色。

 せっかくの二階なので、眺望を楽しみましょうそうしましょう。

 まずは躙り口に近い方から。

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 こちらからは、蔵と屋敷の屋根しか見えません。中庭もちょっぴり。

 見応えあるのはやっぱり、お庭ですね。回れ右。

 

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 このお庭の春夏秋冬、四季折々の眺めをいつでも楽しめるなんて羨ましい限りです。

 屋敷は広いわ部屋は二階の十六畳だわ旦那さんは億万長者だわ、何の不満もない人生かと思いきやぁっ。

 

 白蓮さん、 すっごいドラマティックな人生を歩んでいらっしゃいますよ。

 困った時のウィキ頼みですが、興味ある方は読んでみてください。ドラマになるのもうなずけます。


柳原白蓮 - Wikipedia

 

 

小物・装飾。

 後は、お部屋の小物や装飾をざっくりと見ていきましょう。歌人の部屋だけあって、ここにも白蓮さんの句が飾ってありました。

 

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「夢をうつつ現をゆめと見る人に思い出の日ようつくしくあれ」

 切ない歌です。好きです。

 

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 竹が、節ごと縦に割ってある……。

 

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 白蓮さんには「高いプライド、苛烈な性格と行動力」というイメージがあったんですが、こういう歌を詠めるあたり、人って分かりません。

 

 

まとめ。

 ふぅ、久々に取り上げたな伊藤さん家。早くお庭にも行きたいんですけどね。広いんですよこれがまた。

 台所は省略しようかなもう。あでも、食堂もあるし……。

 

 ということで、たぶん明日も「地元な話」です。記念すべきその10! お楽しみに!

 

地元な話。 その4【旧伊藤伝右衛門邸・門構え編】

地元な話。 その5【旧伊藤伝右衛門邸・南棟編】

地元な話。 その6【旧伊藤伝右衛門邸・本座敷編】

地元な話。 その7【旧伊藤伝右衛門邸・北棟編】