ヒダマルのアニメ日記。

毎日午後8時に更新するアニメ感想ブログ。アニオタ・元保育士・隠れアスペルガーと、三拍子揃ったヒダマルがお送りします。

モーリーのメモ

ラノベ理論な話。 【小説の命とは?】


 みなさま、こんにちは。
 小説を書き書きしているヒダマルです。


 百合小説文芸コンテストの〆切りまで、気付けばあと25日ですからね。
 ちょっとアクセル踏まないといけません。



 そこで今日は、ヒダマル流の小説術を軽く紹介します。すっかり小説脳ですから、備忘録として。

 結論から言うと、「3ページまでに勝負を決めろ!」です。

 


 物語を作りたいそこのキミ!
 今からでも遅くない、これを読んで小説を書くんだ! そして一緒に応募するんだ!

 爆散する仲間は多い方がいいからな!
(みちづれ思考)

 

 

 

スキルの話。

 不肖ヒダマルは、「電撃小説大賞」「MF文庫Jライトノベル新人賞」にて一次選考を突破した経験があります。計三作品で通ってます。

 

 何気に初めて明かしますが、当時のペンネームは「相原今日一」。

 下のサイトに名前が載っていますが、間違っても探そうとか思わないでくださいね。人生の浪費ですからね。

電撃大賞 1次通過作品

 

 そういう経歴がありますから、自分なりに勉強や努力もしてきたのですよ。

 本を読んだりネットを巡ったりして、集めに集めた小説理論をまとめ、自分用の教科書を作ったほどです。
 これこのように。

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 A4で、うわ180枚もある。

 

 創作活動で悩んだ時、これをパラパラとめくればヒントや答えが見つかるのです。統合した情報は頭の外に出して形にしておくと便利ですよ。


 例えば綾波レイが「こういう時、どんな顔すればいいか、わからないの」ってなった時のために「こんな顔ですよ」という分厚い表情マニュアルを常備してるって感じでしょうかね。

 あ、例えで余計ややこしくなるパターンでしたごめんなさい。

 

 ではその中から、物語と構成の基本のキを軽く解説しましょう。
(相変わらず前置きが長い)

 

 

大事な話。

 ライトノベルの構成を分解すると、


1 つかみ

2 キャラ、世界観、設定や状況の説明

3 きっかけとなる事件

4 前半の事件

5 ミッドポイント

6 後半の事件

7 クライマックス

8 結末


 といったところ。
 それぞれに気を付けるべき点があり、詳しく分析しようとすればそれこそ本が何冊か書けるでしょう。

 今回力説したいポイントは、「1~8のうち、小説においてどの部分が最も大切か」。

 


 キャラや世界観の説明?

 基本情報が入っていないと読者が付いていけませんから、大事は大事です。


 クライマックス?

 最大の見せ場ですから、最も面白くなければ困りますよね。


 結末?

 終わりよければすべてよし、とも言いますしね、ハッピーエンドだと嬉しいですよね。


 ミッドポイント?

 なにそれ美味いの?

 


 ま、初めに発表してるのでもう言っちゃいますが、


 小説において最も大切な部分は、「つかみ」です。


 それも、冒頭の3ページまで。
 この3ページで「面白い」「面白そうだ」と読者に感じさせられれば、ひとまずの勝利です。

 極端な話、3ページまでが面白ければ残りの文章なんざどうでもいいと捉えてください。素人はそれくらいが丁度いいです。

 

 

つかみは小説の命!

 はい、ここから熱く語りますよ。やっとですよ。

 クライマックスや数々の事件を差し置いて、何故に「つかみ」が最も大切かというと。


 読者はヒマじゃないからです。

 

 このご時世、もっと手軽で面白いエンターテインメントは小説に限らずいくらでもあります。例を挙げるまでもないでしょう。

 そんな中、能動的に活字を読む必要がある小説。しかも、読み終えるまでには数百ページ・数時間は持っていかれる小説。

「つかみ」でキッチリと心を惹かなければ、勝ちの目はありません。
「心をつかむ」から「つかみ」なのです。

 

 読者はボランティアでもありません。

 貴重な時間を割いて、どこの馬の骨かも分からない素人の小説を、自ら読んでくれているのです。どれだけありがたいことでしょう。

 

「つかみ」の3ページで面白いと感じさせる。

 欲を言えば、1~3行目から抜群の面白さを提供できるよう渾身の努力を怠らないのが、小説書きの使命であり、読者への誠意です。

 


 ヒダマルの経験ですが、

 1行目の文章が面白い小説は、3行目まで読んでも面白いです。
 3行目までが面白い小説は、1ページまで読んでも面白いです。
 1ページ目が面白い小説は、3ページまで読んでも面白いです。

 3ページまでが面白い小説は、30ページまで読んでも面白いですし、30ページまでが面白い小説は、100ページまで……、もういいでしょう。

 

 逆に、冒頭の3ページで面白いと感じられなかった小説は、30ページまで読んでも面白くないことが多いですし、100ページまで我慢する前に本を閉じます。

 分析のために読んだりもしますが。

 


 とにかく。

 冒頭で躓いたら負けです。その先がどんなに面白くても、「100ページ辺りから面白くなるんだよ!」と説得しても、読者は続きを読みません。

 読もうと思えません、つかみが面白くないから。

 

 

作者と読者の叫び。

 あのね……!

 素人作家さんたち、もちろん全員が全員じゃないけどさ、いやヒダマルも含めだけどさ……!

 

 物語冒頭から、誰もが経験済みの退屈な授業風景とか……!

 しかも、キャラの解説でも伏線でもなんでもない、瑞々しい文章力もない、編集さんを通してないから信頼もない、日常風景を切り取っただけ、時系列に沿っただけで必然性のない冒頭とか……!

 


 頼むからヤメテ……!!

 

 

 読む方はツラいし、書き手だって「面白そうだ」「読んでみよう」と思ってほしいでしょう……!?

 つかみは全身全霊で考えないと、お互いに損なのですよ……!!


 悪いことは言わないから、お願いだから、「つかみ」は小説の命だと思って、全力で考えてみてください……!!

 

 

まとめ。

 最近、「小説家になろう」の小説をいくつか読んでみた感想をぶちまけてみました。我慢できなかった。

 冒頭のつかみが素晴らしいと感じる小説を並べると、 

『涼宮ハルヒの憂鬱』
『猫泥棒と木曜日のキッチン』
『狂乱家族日記』
『DEATH NOTE ANOTHER NOTE ロサンゼルスBB連続殺人事件』
『西の魔女が死んだ』

 あたりが来ますね。
 分かりやすいよう、典型的なものを選びました。個人的にですけども。

 

 特に『ハルヒ』『猫泥棒』『西の魔女』は、1~3行目から凄まじい。一瞬で持って行かれます。

 

 ま、四の五の言わずに自分の作品を書けよって話ではあるのです。

 作者は読者でもあるので、色々ツッコみたくなるんですよ。でも素人だし実績もないから、いま言っても説得力ないんですよね。箔がほしいぜ。 

 というわけで、記事を総括した〆の一言、小説書きの金言でお別れです。

 

「初めよければ、かなりよし」