ヒダマルのアニメ日記。

毎日午後8時に更新するアニメ感想ブログ。アニオタ・元保育士・隠れアスペルガーと、三拍子揃ったヒダマルがお送りします。

モーリーのメモ

『ゲゲゲの鬼太郎』第52話感想 【典型的神話構成】

 

 みなさま、こんにちは。
「少女失踪! 木の子の森」を観たヒダマルです。

 

 今回の主役は、まなちゃんの友達・みやびちゃん。くびれ鬼の回や雛人形の回にも出てましたよね確か。

 勝手に呪いのアプリを入れたのもこの子だったっけ。そういうモブのキャラ付けが伏線だとしたら大したもんです。

 

 

典型的神話構成。

「別の世界に行って」「変化して」「帰ってくる」という、典型的な神話の構成を取っていました。それはもう、隠すつもりのないレベルで。

 物語的には「変化して」の部分がミソで、多くの場合「はじめに求めていたもの」と「本当に必要だったもの」の齟齬がなくなる変化、つまりどのような成長を遂げて帰ってくるか、という点に醍醐味があります。

「want」と「need」の差異です。

(桃太郎とかは差異がないけど)

 

 今回の場合は、「want」が「口うるさい親や社会から逃れたい」、「need」が「親元を離れて初めて、親のありがたさに気付く」でしたね。この時期にピッタリなテーマでした。

 冒頭のみやびちゃんはただの世間知らずだったので(それはそれでかわいいけど)、成長できて天晴です。

 

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【『ゲゲゲの鬼太郎』公式サイトより引用 ©水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション】

 

 木の子の森は鬼太郎を象徴するような「学校も試験もなんにもない」パラダイスだったものの、やはり人間と妖怪の世界は交わらないという結果でした。

 しかし、見えないモノへの畏敬で担保される道徳感もあるよねと。

 

 

どうしよう。

 どうしようめっちゃ短い。

 ぇ今回500文字しか語ることない。

 

 んんん、よし、日本昔話を代表する「?」である「浦島太郎」を語ってみよう。神話の流れでほら。

 

 浦島太郎って、「で?」ってなりません?

 亀を助けて竜宮城に行って遊んで飽きて帰ってきて玉手箱を開けてお爺さんになる、というお話で、構成としては神話の「別世界に行って変化して帰ってくる」だけど、「で?」ってなるんです。

 

 この原因はズバリ、「何についての物語なのか」が定まってないため。テーマとも言えます。

 物語にテーマがなく、そして主人公である浦島太郎が状況に流されっぱなしなためです。「目的」がないんです。桃太郎との大きな違いです。

 

 テーマが「弱きを助けたからといって、報われるとは限らない」であれば、浦島太郎は行動で「伸るか反るか」を示せます。

 お爺さんとなって絶望しつつ海岸を歩く彼の前に亀を苛める子どもたちが現れて、そこで「関係ないから見捨てよう(目的は保身)」となるか「これこれおよしなさい(目的はあくまで人助け)」となるかで、浦島太郎のキャラが立つのです。

 なぜお爺さんスタートかというと、ただの趣味です。エンタメ的にはそっちの方が話を始めやすい可能性があります。

 

 お爺さんとなって痛い目を見た浦島太郎がそれでも「それでも私は、お前(亀)を見捨てない!」と叫ぶからこそドラマが生まれ、テーマが生き、キャラクターが立つのです。

 流されっぱなしの主人公は弱いです。

 

 

まとめ。

 うへぇ、語った語った。かなり分かり難かったとおもいますが、とりあえず文字数は稼いだぜ。

 まぁ何が言いたいかというと「浦島太郎より桃太郎の方が面白いよね」って話です。

 

 次回は「自己愛爆発! ぬけ首危機一髪」。

 名無しに利用されてたユーチューバーが再登場っぽい。モブを使ってきますね鬼太郎。

 


ゲゲゲの鬼太郎 第53話予告 「自己愛暴発!ぬけ首危機一髪」